
ファンというわけではなかったのに、
観終わった後には、好きにならずにはいられない。
そんな映画、というか、ドキュメンタリーだった。
舞台裏を観れたことが、とてもよかった。
バンドメンバーやダンサー、スタッフなど、
あらゆる面において具体的に指示する姿は、
自分の中に明確なイメージができているようにみえた。
才能に恵まれているだけじゃなくて、
音楽について、エンターテイメントについて、
ずっと真剣に向き合って生きてきたんだろうな、
と感じた。
世界中の人に愛されるには、
やはりそれだけの理由があったんだ。
人間らしいお茶目な一面をたびたびみれたことも、
この映画を観てよかったことのひとつ。
本当に、印象が変わった。
…というほど、もともと知らないけど笑。
どこか危ういところも時折みえたし、
少年っぽいというか、ピュアというか、
天才はやはり変わっているなということも、改めて思った。
ダンスはやっぱり、優雅。
マイケルの体つきは、人間じゃないみたいだ。
腕が長いと思ってたけど、どうやら手もべらぼうに大きい。
動きすぎだろって思わんでもなかったけど、
絶妙に力が抜けているからこそ、
ひとつひとつの動きが、スバッとキマるんだろな。
目で追わずにはいられなかった。
なかでも、個人的に、マイケルの手を打つ仕草が好きなんだ。
どの動きもそうだけど、タイミングが見事にハマってるのが気持ちいいし。
リズム感が凄いのかな?わからないけど。
そういや、50歳とはとても思えんわ。
バックダンサーも素晴らしい人達で、
ダンスを観るだけでも、楽しい。
ケント・モリがどの人かちゃんとみてみたかったけど。
きっとバンドも凄い人達なんだろう。
女性のギタリストも、頑張ってたなぁ。
参加するダンサーやバンドメンバー、スタッフらの、
マイケルへの強い想いも、痛いほど伝わってきた。
今更だけど、
画面の中のマイケルの姿をみながら、
もうこの世にいないんだということを、
ほんとに今更ながら、
かなしく思っている自分がいた。
和田さんはどういう想いで観ているのだろうか、
と心配にもなったけど、
熱狂的なファンはもう、突き抜けてしまったみたい。
トライセラのライブで初めて聴いた、Human Nature。
まさか本人がライブ(リハ)で歌ってるのを観ることになるとは思わなかった。
この場面で、なぜか、
ほんとにいなくなってしまったんだなってことを強く実感して、
切なくなった。
ほんとに、いい曲だった。
セットも映像もどエラいもので、実現していたら、
どんなにか興奮ものだったろうと思うけど、
こんなことになって、
それこそ、私みたいなファンではない人まで、
より多くの人が触れられるようになったってのは、
よかったのかもしれない。
マイケルがいかに楽しませようとしてくれていたか、
何を伝えようとしていたのか、
少しでも知ることができたし、
何より、「素」の姿を、
多くの人が垣間見れることになったことは、
とてもよかったと思う。
和田さんは、
マイケルが伝えたかったメッセージを、
多くの人に届けられることになってよかったのかもしれない、
と書いている。
本当にそうかもしれないな。
そう受け止めれば、切ないけど、ハッピーだね。
これはどんな人も観たほうがいいような気がするな。
しばらくは、何回観ても楽しめるかも。
すでにもう、また観たい笑。
味わい尽くしたい。

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