『オーデュボンの祈り』
2000年、伊坂幸太郎のデビュー作。
この人原作の映画がどうも好きなので、
活字で読んでみたくなった。
ところどころ、
作者の意図が透けてみえるような言い回しに、
少し冷めてしまったところもあったけど、
(タネを隠そう、目をそらせよう、
とするのは当然で仕方ないことだし、
変な読み方してるだけだとは思う。)
ひとつひとつの事柄をつなぎだす終盤の疾走感、
さすがだった。おもしろかった。
人物も魅力的。
そこまで積み上げてきたからこそ、謎ときで面白みが増した。
そのとき聴いてた音楽もあいまって、感動すら覚えたし笑。
作家さんなら当たり前だろうけど、
情景が浮かぶのが、素敵だ。
グッとくるセリフも、たびたびでてくる。伊坂さん、AB型?
欠けていたものがわかったときは笑ってしまった。
そんでまた、その現れ方、好きだったな。
そして、
最後の最後に語られた話がとても好きだ。
余韻がとてもいい。
伊坂さん作品が好きなのは、
直接文字にせずに、
読み手に想像させることで、
物語を語ってくれるからかもしれない。
このラストがなかったら、
この本のこと、覚えてないと思うな。
小説でも映画でも音楽でも、
その人のつくった作品って、
自分をさらけだしたもんだな、と改めて思う。
これ、伊坂さんの人となりが、よくでてるんじゃないだろか。
本人しかわからんことだとは思うけどさ。
たまたま聴いてたBGMは、
LAURA IZIBOR / LET THE TRUTH BE TOLD
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