3泊4日金沢の旅。
列車でゴトゴト、いってまいりました。
初めと最後のみ、晴れ。
基本、ヘンテコな天気でした。
折りたたみ傘、大活躍。
茶屋街は雪が似合うね、ハッとする美しさでした。
さみぃけど、雪が降る街みれてよかったよ。
【1日目】
とりあえず金沢駅周辺ぶらぶら
近江町市場
主計町茶屋街
にし茶屋街
片町・堅町周辺 他
SAKEROCKライブ@金沢AZ
<食>
カフェフレール(昔ながらのハヤシライス800円)
なんかの甘さもあるルー。果物?香辛料?
宇宙軒食堂(とんバラ定食630円)
たれがうみゃー。ご飯がもっとほしくなる。
<覚>
カフェフレール。
素敵な外装、内装。
中にはシャガールの絵多し。趣味?
カップ&ソーサーも素敵。
コーヒーも美味し。
金沢は、窓や柵やらの縦格子が印象的。
気候からきてるんだと思うけど、
この緻密さ、というか、繊細さ、神経質さ?が、
やきものにも影響してるんじゃないかな。
この竹のものは、曲線も加わって見事。
たしか浅野川沿い。
昆布が!
近江町市場。
活気は、おもったほどない。
しかし、朝早く行けば、
地元の人同士の会話が聴ける。
魚、うまそう。まるごと売ってるし。
あまり活きがよくなさそうなのもたまにみかける。
観光客用で、値段も高めらしいけど、
学んでから、聞きながら、買い物すれば、
うまいもん食えそう。
そして、野菜もうまそうだし。
葉っぱもんがとくに。
たこコロッケ、不思議な組み合わせでした。
【2日目】(山代温泉)
魯山人寓居跡いろは草庵
九谷焼窯元 須田菁華
九谷焼窯跡展示館
加賀アートギャラリー 他
<食>
こめあめ
お米の甘さが優しい。おいしい。でも、くっつく。
米を麦で発酵させたもんらしい。
にしんそば
にしんの甘露煮がうまいー。そばと合うんだねぇ。
<覚>
いろは草庵。
べんがら色が目をひく。
魯山人は手紙好きだったらしい。
そっとあった文机と火鉢が印象的だった。
展示品、よかった。
箸置きのナス、目が離せなくなる愛らしさだったな。
そして、
初代への直筆弔辞には、心動かされるものがあった。
とくに、初代について書かれた段落。
こんな見ず知らずのもんにまで伝わってくるほど、情が深かったんだ。
初代と2人で写る写真が、とてもいい。
かつての魯山人の師匠の窯へもお邪魔してみた。
須田菁華。
看板は、木目もあいまった、いい味だった。
歳を経るほど、力も増すのではないだろか、あの看板。
中に入ると、
女性が何も知らない若造にも丁寧に対応してくれる。
こちらの九谷焼は、とんがってなく、優しい。
揃いの皿も、柄を少し違えて、それがまたユーモアもある。
もし買えたなら、
普段づかいしたくなるような器だなぁ。
九谷焼窯跡展示館。
毒舌お姉さんが、こちらのレベルに合わせながらも、
丁寧に説明してくれた。
今までずっと気になっていた、細かい線は赤と青が多くて、
しかも、とくに赤がこすったら消えそうなのはなぜか、
理由の序の口がわかったり、色々おもしろかった。
やはり知ることも大事なのだな。
「九谷は、有田や伊万里と違って嗜好品なんだ。」
というお姉さんの言葉が全てを表している気がする。
今後生き残るには、方向性を探らないといけないのは確かだけど、
でも、とびすぎて、見失ってほしくないとも思う。
とばないと、発展もないだろうから、難しいとは思うけども。
加賀アートギャラリー。
加賀温泉駅前にて遭遇。
鉄打出のねずみが凄かった。
薄い鉄板からどうやったら、あんな作品が生まれるんだ?
アイデアも技も凄いうえに、形もとても可愛らしかった。
【3日目】
近江町市場
金沢城公園
兼六園
金沢21世紀美術館
石川県立美術館
中村記念美術館
長町武家屋敷跡 他
<食>
四季のテーブル(かぶらずし550円、ちらしずし御膳1300円)
湯飲みが九谷焼でまず驚いた。
価格関係なく、持ち心地もよく、目にも楽しめた。やられた笑。
料理は、美味しかった!し、おもしろかった。(とくに前菜的なもの。)
かぶらずしは漬物で、酒の肴だね。
皿とかぶらずしの盛り付けがまた見事だった。
茶碗蒸しのしいたけを刻んだのはなぜかしら?
金時草は夏が旬みたいだけれど、やはり紫色が素敵。
魚菜屋(地魚刺身定食1260円)
かます?塩焼きうまかった。
内臓部分の血合いも全く臭くない。
むしろ、苦味がアクセントになってうまい。
刺身は、エビが濃厚で甘かった。
ごはん、もう一杯いけたな。
<覚>
金沢城公園。
石垣、見事。
あんなに多様な積み方があるとは。
そして、石の色も。
前田のお殿様はA型っぽい。
雪の白と、梅の赤が絶妙。
だが、携帯ではてんで撮れず。
心眼に焼き付けるべし。
兼六園。
流石だった。
雨模様だったからかもしれないが、
なんつっても、苔が素晴らしかった。
川(自然)の曲線と、雪吊りの三角、直線の、
交じり具合にも心奪われました。
維持するのが大変だ。
金沢21世紀美術館。
雲を測る男。
ちょうどこの日は全面雲で、笑った。
とにかく、一番好きな作品だったな。
あぁ、あとは、ブラックホールだ。
あの場所の監視員さんは、
1日いて、どんな精神状態になるのかしら。
墨絵での炎の描き方にも驚いた。
あまりのぴったり具合。絶妙。
最後の日、晴れたので、
天井が開かれた作品を観にいった。
しかし、たぶん、淵が汚れているせいで、
空と天井との一体感がいまいち感じられなかったや。
惜しいっす。
ただ、最後に、青空の下、
雲を測る男を見届けたので、満足。
どうでもいいが、
脚立に乗ったぐらいで、なんか変わるのかい。
金色でつくったことといい、暗喩しているようで、
いろいろ勝手に想像できるのがおもしろい。
美術館めぐり。
自分はどうやら、
あまり細かいものよりも、古九谷が好きみたいだ。
とくにわけもなく惹かれたのは、
松?が描かれた大皿。
大胆で、無造作なようで、でも、
それだけでは、惹かれないだろうな。
釘付けでした。
九谷焼はとくに、
絵が占める役割が大きいように感じる。
近くにあった、刀も、魔力(妖力?)があった。
流れるようなフォルムが妖艶だよね。
しかし、人を斬ってたんだよな。
今も、動物を斬る道具ではあるが。包丁。
雉の香炉も見事だった。
たしかな技はもちろんなのだろうけど、
どことなく、ユーモアも感じられるところが、
好きなんだよなぁ。
あ、あと魯山人の器もみれたのが、嬉しかった。
相変わらず、みると笑顔になる。ほっとする。
不思議と、心があったまる器をつくるんだよな。
コワい人なのに。
世の中、そんなもんか。
長町武家屋敷跡。
街並み、大好きだ。現代では、非日常の世界。
これを維持しながら、生活する人、大変そう。
たまにみかける雪吊りが映える。
そういや、あれって、ほんとに必要なのだろうか。
鏑木商店さん、だったかな。
鶏声コレクションにびっくり。
世の中、やはり金か。
凄いものは、美術館ではなく、
富豪が持っているものなのかもね。切ないけど。
【4日目】
ひがし茶屋街
大樋美術館
近江町市場
長町
大野庄用水沿い
金沢百番街 他
<食>
レストラン自由軒(日替わり定食920円)
たらのソテー&クリームコロッケ、めっさ美味かった。
火加減がちょうどいい。
オムライスをつくるおっさんの動き、やはりトントンしていた。
注文に応じて臨機応変にコンロをまわすということを垣間みた。
山下ミツ商店(焼いなり250円)
具は、ちらし。他に鶏ごぼう、ねぎみそあり。これ、うまかった。
いなりずしも、こうしてみると、しっかりお腹が満たされるんだな。
焼くことで、再利用できそうだし。
<覚>
ひがし茶屋街。
雪まじりな朝。
通りに入った瞬間、
なんでしょう、背筋がのびる感じ。
その美しさに、目が醒めた。
夜はまた違う顔をみせるのだろうけれど。
坂をのぼってみると、
山乃尾発見。
全体の雰囲気が、とてもいいです。
いつか中に入ってみたいなぁ。
その近くの緑地で思いがけず、絶景。
竹の緑と黄、梅の赤。そして雪。
しばらくただ眺めてたな。
このあと、少し晴れたときに、
梅の隣のはだかの樹につゆがつき、
輝きだしたのは、また素晴らしかったね。
警備員さんに教えて頂いた、
宝泉寺。
見事でした。仏さんの石像も道なりに並んでいて、
そのお顔がまたいい。
よく言われるけど、似てる知り合いがまたそれぞれいるんだよね。
歩いていると、見透かされているようで、
こわくもあるけど。
ここは、眺望もよくて、夕日がまたすごいらしい。
お茶屋。
ほんとに非日常。
赤いべんがらの壁も、非日常演出にはぴったりだけれど、
群青の間は、素晴らしかった。
壁の色だけでなくて、
柱とか、造りもまたひきたてているよね。
そして、花に目を奪われることしばしば。
活け花とは、ああいうことか。
「粋」ってシビアなものなんだね。
もてなす側、もてなされる側、
双方ともに人格が問われ、
揃って、はじめて楽しい場が生まれるんだね。
一見さんお断りの世界ですよ。
生き残るために、
しぶしぶ観光客に開いたんだろうなぁ。
コワい世界だなぁ。
大樋美術館。
大樋焼の飴色はとてもあったかい。
焼くことで変化する色も、実に魅力的。
手びねりの素朴感もなんともいえずいい。
竹を型どったものは、
色がほんとに絶妙だった。
大樋焼の器はきっと、
使っているうちに、もっと愛着感が増すだろうな。
こんな湯のみがあればいいな、
とおもったけど、
抹茶ではない日本茶では、色が隠れてしまう。
白湯飲むときにはちょうどいいかもなぁ。
金沢は、九谷焼だけではないよ。
<終わりに>
金沢は街自体がアートっぽいね。
至るところで、驚かされることしばしばだった。
出会った人達は、観光客慣れしてる感じ。
困っているときには、
察してさりげなく助けてくれるあったかさがあった。
自分の振る舞いには、反省するところ多し。
いい旅をするには、一人前にならんといかんですね。
また季節を変えて、
行ってみようかな。
酒を飲めるようになると、
さらに美味しい想いができそうなんだけどなぁ。
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