英国王のスピーチでファンになった、
ジェフリー・ラッシュ目当てで観にいったからか、
心温まるヒューマンドラマだと思い込んでいた私。
とんでもねー勘違い。
完全にミステリーでしたね。しかも絶品。
ただ、観終えた直後は正直、
後味いいとは言えなかった。
主人公の生き方に共感する部分がある自分。
このままではやばいんじゃない?
と、思わされたりもしました。
しかしまぁ、観終えた後から、
この映画凄いわ、とじわじわきた。
しばらくの間、けっこう考えさせられるんだな。
余白を残しているから、色々なとらえ方ができるんだ。
観た人それぞれで、解釈が違うかも。
「贋作の中にも本物が宿り、偽りの中にも真実がある」
そうとらえれば、
あのラストはハッピーエンド寄りだったかも。
個人的には、そう思いたい。
英題は「The Best Offer」。
観終えて初めて感じるものがある。
素晴らしいタイトルだと思う。
邦題も依頼人を誰とするかによっては、
味わい深いと思うな。
映画として魅せながら、
忍ばせたテーマをしっかり感じとらせる。
絶妙な王道の映画だと思いました。
映像も音楽も美しい。
この監督の作品には、
残酷さも感じられるけど、どこかしら情緒がある。
そこが好きなのかもなぁ。

PR